空の王(昆虫編)

今日は僕が最も好きな昆虫のひとつ、トンボについて。

トンボと言えば、秋の代表的な昆虫として昔から日本人に親しまれてきたようで、古語でトンボは「アキツ」と呼ばれていました。(秋は昔から秋と呼ばれていたようです。)

万葉集には

あきづ羽の 袖振る妹を 玉くしげ 奥に思ふを 見たまへ我が君

なんて短歌もあるくらい、トンボは親しまれてきた昆虫なのです。

そんな馴染み深いトンボですが、生物としては、太古から現れて、しかもほぼ今のトンボと変わらない形で化石になっています。
中でも有名なのは石炭紀(約2億9000万年前)に活躍したメガネウラでしょう。最大で70センチに達したというこのトンボの祖先は、もう今のトンボとほとんど変わりません。
ちなみに石炭紀には、家庭の嫌われ者として名高いゴキブリも現れました。
実は同じくらい古い虫なんですね。

さて、そんな古い虫であるトンボの凄いところは、何と言っても強いところでしょう。
トンボの脚、あれ不思議に思いませんでしたか?なんであんなに曲がってギザギザしてるんだろうって。
実はあの脚がトンボの最大の強み。
トンボは獰猛な肉食昆虫で、大好物は小さな昆虫。つまり、ハエやカみたいな嫌われ者たちを優れた飛行能力で追い回してスイープ(掃討)して生きていますが、小さな昆虫を捕まえるときにはあの特徴的な脚はカゴの役割を果たします。
高速でハエやカを追いかけて、脚でキャッチしたら、頑丈なアゴで生きたまま食べる。30分くらいで自分の体重分の虫を捕まえてしまいます。優秀!
もちろん無敵ではなく、鳥や人間なんかは天敵ですが、それでも十分に強い虫。空の王と呼ぶに相応しいスペックと風格、歴史を備えた虫、それがトンボなのです!

ちなみに、トンボは水の中でも結構最強で、ヤゴ(トンボの幼虫)時代は水生昆虫としてその暴力性をいかんなく発揮します。エサは小魚や昆虫、そしてボウフラ。やり方(殺り方)は持ち前の鋭いアゴでスピーディにキル&イート。特にボウフラは好物みたいで、飼育する場合にも餌として使います。

蚊にとっては幼少期も大人になっても天敵ってことですね。

身近な友達で、小さい頃から関係が変わっていないいじめっ子といじめられッ子がいたら、それは蚊とトンボの生まれ変わりかも知れないですよ。

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プロ

どんなものにでもプロはいる。しかし、プロという言葉は曖昧模糊としていて実感に乏しい。

プロはプロフェッショナルの略語で、専門家とか求道者みたいな意味を持つ。要はひとつの分野を深掘りして、かつそれを他人が価値あるものとして認めたところからプロになる。

野球選手や大相撲の力士は、言わば競技を突き詰めて追い込んで極めたからこそプロフェッショナルの称号を得る。それぞれの世界で競争はあるものの、まずなることすら難しい世界。故に彼らはプロフェッショナル。

そんな雲の上のプロフェッショナルを睨みながら、身近なとこにもプロフェッショナルはいる。我々の豊かな暮らしはプロフェッショナルによって成り立っている。

例えば、お米とかお魚とか、自分達じゃあ作れない。そこでプロフェッショナルの登場。美味しいお米やお魚を見極め、かつ適切な価格で仕入れ、提供する。この過程がいい加減だと、食卓が荒れて、生活が荒む。食べ物のプロフェッショナルは、生活の豊かさにつながる。

他にも、車のプロフェッショナル。作るのは作るプロフェッショナルの仕事。売るのは、売るプロフェッショナルの仕事。車は一度買えば何年も付き合う。だから、パーフェクトな仕事を成されて、安心安全な状態の車を、誠実で心底車とオーナーのことを考え抜いたプロフェッショナルが売る。
いい加減な仕事で作られて、いい加減なセールスマンが売った車は、長年の不幸の原因になる。

他にも、笑いのプロフェッショナルというのもいる。そこにいる人間がどんな不幸の底にいても、その場だけは笑いを生み出す。

じゃあ、音楽のプロフェッショナルってなんだろう。

突き詰めた先に価値を生じせしめるものかな?

確かにそういうミュージシャンもいる。ベートーベンは耳が聴こえないのにあれだけの曲を作った。頭の中にピアノと楽譜が出来てしまうくらい打ち込んだからだろう。
演奏者としてもリストやパガニーニ、ジミヘンみたいな偉大なミュージシャンはたくさんいる。ストイックに、人生かけたミュージシャン達だ。

この人たちは、誰かに強制されたわけじゃない。単純に好きだから、から始まったものが、ここまで導いた。才能は元より、好きって気持ちでやりまくったら、すごい世界にたどり着いた。

求道者ってよりも、殉教者か。

結局、いかに愛せるかなんだろうね。
車でも、お米でも、お魚でも、笑いでも、音楽でも。
いかに自分のやっていることが好きで、その上で知り尽くす。ベースには愛しか無い。その気持ちが人に伝わったとき、理解を生むんじゃないだろうか。

だったら俺たちはバンドのプロフェッショナルを目指したいし、そうありたい。金持ちになるとか、音楽で成功するとかじゃなく、聴いてくれた人がちょっとでも楽しい気持ちになったり、バンドの楽しさが伝わって、自分もやってみようとか思えたり。

三人で出す音が大好きなんだ。
でも、まだまだだ。
愛はそのままに、もっと突き詰めた先に何があるのか。

それが誰かの幸せにつながっていて欲しいなあ。