ポップスの化け物

演奏するだけはなく、人が演奏しているのを観るのも好きなので。良くライブに行く。

今日はその中でも、最も印象深かったもののお話。

 

今から1年3ヶ月前、仙台で観たMr.Children(ミスチル)のライブ。

あの震災後、初めての東北上陸ライブだったと記憶している。

 

元々、ミスチルにはそれほど興味があったわけではない。

20代の頃はむしろ嫌いだった。「チャラチャラしやがって」「テクがねえ」「毒がねえ」という感じの評価。

頑にHR/HMなんかを信仰していた俺らしい、極めて偏狭な評価だと、今の俺は思う。

 

 

まあそれがああなってこーなって、妙な縁でライブなんかを観に行かせてもらえるようになったので、これまでも数回ツアーなどに参戦しているけど、自分の中では「親しみポップロック」っていう印象で、産業としての最大公約数を満たすために、口当たりの良い音楽を提供しているバンドかな?っていう意地悪な見方は拭えなかった。

好きな曲やカッコいい曲、ベースの上手さ。全てをわきまえて、ポジティブな印象の方が強い状況になっても、どっかでそんな気持ちを持っていた。バンド?って感じ。

 

そんな俺の薄っぺらいミスチル観を完膚なきまでに破壊し尽くしたのが、あの仙台での出来事だった。

 

震災後、初の東北での公演。しかもツアーファイナルの2Days。

やる側として、これ以上気合いの入る状況はないだろう。その「気合い」を叩き付けられたといってもいい。

耳障りの良いメロディやキャッチーな言葉の「重み」が全く違う。一音一音の破壊力がそれまで聴いた事のない、もの凄い演奏。歌。

それが延々続く。それも、丁寧なメリハリをつけながら。言葉で表現するにはどうしようも無いような時間だった。

当然、終わった後は抜け殻。灰みたいな状態で、ぼーっと花火を見ていた。

 

 

ポップな音楽でシーンの頂点に登り詰めたバンドの本気を見せつけられた。

その姿は間違いなく「化け物」だった。

俺の中の、偏狭なミスチル像は、完全破壊された。

 

今は、やっぱり凄い人たちなんだなあって思う。あんなもの見せつけられてしまったからにはね。

もうリスペクトする他は無い。アイ・サレンダー(完全降伏)。

 

 

同時に、気合いと想いで、人は化け物にだってなれるんだってことも分かった。

でもそれは、日々の鍛錬と工夫っていうのが前提条件だけど、バンドの高みっていうのはある種ああいったものかも知れない。

 

一生忘れる事はない。

 

音楽を通じてそういう体験を生じせしめるって、やっぱりトンでもない事だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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