8/8 Mr.Children「Stadium Tour2015 “未完”」:デンカビッグスワンスタジアム

土曜日の朝、うに(うさぎ)を預け新潟に向かった。
Mr.Childrenの「Stadium Tour2015 “未完”」新潟公演を観に行くためだ。
新幹線で2時間程度で運ばれてきた日本海岸の大都市は、東京と変わらず暑かった。
駅前には、会場のデンカビッグスワンスタジアムに向かうシャトルバスを待つ人の長蛇の列ができていた。「結構待つのかなぁ・・・」と不安になるが、バスがすぐに来るので、列の消化も早い。あまり待つ事なくバスに乗り込み、会場へ。
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会場は巨大だったが、ステージを近いと感じる。相変わらず暑いが、7/28のBABYMETALの物販といい、TIFの2日間といい、炎天下の中ではしゃいでいた自分には大したことは無い、と思い込む。自己暗示肝心。適宜水分補給をしながら開演を待つ。
やがてライブがはじまる。
長野で観たのが4月だったから、約4ヶ月ぶりのMr.Children。流れた時間の量は「ごく最近」というべきものだが、この時間でもMr.Childrenは変化する。
案の定、変化していた。長野の時と比べると、出音が大きくなっている。演奏もパフォーマンスも荒々しい。ワイルドになった、という印象だった。40過ぎてもこれだけの勢いがあるバンドもそうそう無いと思う。綺麗に整えて仕上げるのではなく、むき出しのパワーをダイレクトに放出する。この日のMr.Childrenはとことん容赦がなかった。
中でもJENはすごかった。ドラムもすごかったがMCも冴え渡ってた。印象的なフレーズは「おマン足せしました」「TENGAビッグスワンスタジアム」等。パブリックイメージなどに意味を見出していないかのごとく、際どい下ネタをぶっこんでくる。言葉が冴えるとプレイも冴えるのか(あるいは逆かも)。何故か元広島カープの達川さんを思い出す。
そして桜井さん。この人もこの日は神がかっていた。過去見たことな程の激しい歌い方をしていた。途中、イアン・ギランかロブ・ハルフォードかと思わせるような場面も多かった。珍しく、最後の方は声が枯れてたが、声が枯れても魂で絞り出し叫ぶ姿はロックそのもののようだった。
最高のライブの後は、少し移動して長岡へ。宿の関係上、新潟ではなく長岡での宿泊となった。数年前の「音楽と髭達」で来て以来。(雷雨でフェスが中止になった、あの時だった)
びしょ濡れで宿に戻ったあの日の思い出を噛みしめつつ、長岡の夜を少しゆっくりと味わう。
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この一杯のビールのために生きてるほどさ♪(怒髪天)
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ばくらい。ほやとこのわたの塩辛。数年前に岩手で食べてハマった。
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何を飲んでも食べてもしみじみ美味い。
翌日は早い時間の新幹線で東京に戻り、預けていたうにを引き取る。少し大人びた顔。初めてのお泊まりはいい経験だったのかな?
預かってくれた人の話だと、最初は緊張してたけど「部屋んぽ」(室内の散歩のようなもの)をしたら安心したみたいで、その後は部屋んぽをものすごく楽しみにするようになったとか。
人間の勝手な都合だけど、うにも頑張ってくれてたと思うと、不思議な感慨がこみあげる。
ふと「進化論」という曲を思い出した。想いが受け継がれていつかカタチになるとしたら、うにはどんな想いを引き継いでいるのかな?それはきっと優しい想いだろうな、と考えてながらうにを撫でる。そして思い切り、噛まれる。痛い。
これでいいのだ。好きなものと嫌いなものは誰にでもある。これもうにらしくていい。
自分らしく一緒に戦っていこうぜ、と涙目でうさぎに囁く夏の午後の出来事。
 【セットリスト】
1.未完
2.擬態
3.ニシエヒガシエ
4.光の射す方へ
5.CHILDREN’S WORLD
6.運命
7.FIGHT CLUB
8.斜陽
9.I CAN MAKE IT
10.忘れ得ぬ人
11.and I Iove you
12.タガタメ
13.蜘蛛の糸
14.REM
15.WALTZ
16.フェイク
17.ALIVE
18.進化論
19.終わりなき旅
20.幻聴
21.足音
—アンコール—
22.I wanna be there
23.overture
24.蘇生
25.fantasy
26.Tomorrow never knows
27.innocent world
28.Starting Over
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おまけ:ツアートラックの前にて。
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4/12 Mr.Children 「TOUR2015 REFLECTION」:長野エムウェーブ

以前どこかのライブ会場で「ミスチルは過去のヒット曲だけやってて欲しいよなぁ」という声を聞いたことがある。実際のところ、そういう声は本人たちの耳にも聞こえているのかも知れない。そういう意味で考えると、今回のミスチルのライブは誠に痛快だった。

僕がMr.Childrenのライブに参加するようになって結構長いが、当初はバンドとしてはそれほど・・・という感じだった。実際、そういう見方で「固定」されてしまっている人もいると思う。ところが最近のMr.Childrenは、印象がまるで違う。以前はメンバー3人+桜井和寿さんという図式で、音だけを取っても桜井さん&中川さん&その他、というのが素直な感想だった。それが激変したなぁという風に思えたのは2008年リリースの「SUPERMARKET FANTASY」と、それに続くライブ(僕は2009年3月1日に徳島で見た)あたりだったように感じている。この頃から「4人」という形がはっきり見えて来ていた。

その後、「DOME TOUR 2009 SUPERMARKET FANTASY」(名古屋で参戦)、「Mr.Children STADIUM TOUR 2011
SENSE -in the field-」(広島と仙台で参戦、特に仙台は今思い出しても涙が出る程の内容)を経て増していき、直近の「[(an imitation) blood orange]Tour」(盛岡で参戦)に至って最高の形になった、と感じた。

1989年結成、1992年メジャーデビュー。日本の音楽シーンの、文字通り「トップランナー」。にもかかわらず、(桜井さんも「つくづく完成されないバンドだ」と言っていたように)実はまだ未完成であるという事実は衝撃だった。

2015年、久しぶりに僕が「目撃」したMr.Childrenは、2014年のファンクラブツアー(「Mr.Children FATHER&MOTHER 21周年ファンクラブツアー」、残念ながらチケットはご用意されませんでした!)を編集した映画『Mr.Children REFLECTION』の中の人だった。ここではさらに衝撃的な姿だった。最初の2曲「Everything (It’s you)」と「旅人」をサポート無しの4人で演り切り、「Mr.Childrenでした。どうもありがとうございました。ここからはこれまでお見せしたことのないMr.Childrenをお届けします」でキーボードのSunnyさん登場→未発表曲演りまくり、という驚異のライブ。(当然のことながら、聴く側は誰一人曲を知らない)

一方、バンドはこれまで重要という言葉で言い表せない程の重きをなしてきたプロデューサー小林武史さんとも離れ、文字通り自分たちで音を作る、という作業に向き合ってきたという。あれ程のキャリアと成功を積み重ねてきたバンドが、未だにアグレッシヴに挑み続けている。そんな人たちのライブが楽しくないわけは無かった。

 

 

 

前置きが長くなりすぎてしまったが、この日のライブも大半は「未発表曲」だった。(音源化されることは決まっていたものの、6月のリリース。映画やファンクラブツアーに参加していない人は完全に初めて聴くという状況)

途中桜井さん自身も「ミスチルをあまり知らない人からすると地獄のような時間」と話していたが、大半のお客さんはぽかーんとしていたように感じた。過去のヒット曲は何一つやらない。セットリストには「CROSS ROAD」も「innocent world」も「名もなき詩」も無い。「皆んなが知ってるミスチル」を期待した人からすれば、さぞ期待を裏切られたと感じたかも知れないが、僕はそこに「Mr.Childrenの魂」を見出すような思いだった。

Mr.Childrenは文字通り、成長し続ける子どものようなもので、今も成長途上にある。特に今回の「決断」は大きいもので、過去の積み重ねとは別の方法で進まなくてはいけないものだった。バンドも、ギターの田原さんをはじめ、個々の個性、音、アイデアがどんどん色濃くなっている。これまで通りにはならないし、これまで通りでは面白いものはできない。敵は過去のMr.Children。ステージ上にいた4人の男達は、「変わるための戦い」の最中にいるのが如実だった。「変わる姿」を示すことが、一人一人の中にいる「過去のMr.Children」との戦いであり、オーディエンスに対してもその「戦い」を望んだものと思った。その姿は冒頭にも書いた通り「痛快」であり、「感動的」なものだった。

もちろん感想はそれぞれなので、ある人は負けたかも知れないが、僕にとっては今のMr.Childrenは最高以外に何もなかった。この戦いは圧勝に終わった。彼らはまだ旅の途上だと感じた。果てしない未来、というには積み重ねてきた過去は長い。それでも、その可能性を強く感じさせてくれる。そんなライブなのでした。

 

◼️セットリスト

01.fantasy
02.ロックンロールは生きている
03.旅人
04.fanfare
05.Melody
06.FIGHT CLUB
07.斜陽
08.I Can Make It
09.口笛
10.HANABI
11.口がすべって
12.蜘蛛の糸
13.REM
14.WALTZ
15.放たれる
16.進化論
17.足音〜Be Strong
18.幻聴
19.Everything(It’s you)
20.エソラ
21.Marshmallow day
22.未完


風が北から

猛烈な寒波が東京に吹き付ける中、とりあえず年末までたどり着いた。言うなれば這々の体。27日未明から発熱し、今日やっと完調に近づいたので、休暇戦線に遅まきながら参陣した。
行動的な友人や後輩は気づいたら皆旅に出ていた。従って今年のこの休暇はやや別の趣向で過ごす予定。
というわけで本日は手始めに、留めていた欲求を開放するため、久々町に繰り出した。
朝、巣鴨で有名なラーメン屋さん「Japanese Soba Noodles 蔦」へ。
重層的な醤油と出汁(豚足、アサリ、野菜、魚)、小麦の香り漂う歯ごたえある麺・・・久しぶりに美味しい醤油ラーメンと出会った。満足。
さて、食欲の次に満たす欲求として僕が選んだのは知的欲求。巣鴨、大塚の書店を回り、興味があった本、初見で興味が湧いた本など10冊近く購入。テーマは「ロングセラー」。ということで、音楽で言うところのクラシックやビートルズとも言うべき作品を中心にセレクト。中には近代精神病院の歩みとか、ハリーポッターとかもあるけど、それは欲求の織りなすユーモア。
そして、酒。

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「あさ開特別純米 南部流きもと造り」。今年最も印象に残った、岩手のお酒。

役者は揃った。
さあ、休暇だ!


変拍子考

あるきっかけで変拍子について考えることがあった。

 

「一般的」に膾炙している音楽には、8拍子とか16拍子というものが多く、7拍子とか5拍子というものは、あまり出て来ない。自然、このビートは変則的なものとされ、「変拍子」という名前をいただいた。ヴードゥー・ダック・スターズの曲にも今のところは無い。

 

 

だがそれはなぜか?

 

僕自身は「商業音楽、特にダンスミュージックが席巻するにつれ、踊りにくいビートを忌避する傾向が産まれた結果」と考えていたが、どうも自分を納得させられ得ない。

 

東南アジアの民族音楽には5拍子のものが存在するし、日本人はなじみ深い「俳句」これも五・七・五で、音楽的に言えば「変拍子」のくくりになると思われる。

 

やっぱり音楽理論と呼ばれているものが西洋音楽の理論で、しかもそれ自体も日本語の文法のような「後付け」の代物だから、それにそぐわないものや西洋音楽に存在していないものは全て「変」とされる傾向の中で、「変拍子」と呼ばれるにいたったように思えてくる。三・三・七拍子も五・七・五も確かに文化の中に息づいた、確かなビートだ。

 

 

ただ、結果的にそういうエッセンスが出ないのは、自分の好みというフィルターが作用しているせいなんだろう。敢えてやろうという気にはならないけど、忌避する理由もない。ただ、理論から自由であるためには、理論の中にある例外を理解しておく必要はある。理解すれば、それらもいつかは「武器」になる。

 

もっといいものを作りたいからね、やっぱり。

 

というわけで、変拍子を上手くつかった楽曲達を最後にご紹介します。あくまで僕の好みということで。。。

 

・「Money」(PINKFLOYD)
・「take the time」(Dream Theater)

 

・ミッションインポッシブル(オリジナル)

 

 

 

・「ポリリズム」(Perfume)

静養

本当は、この時間は福岡にいる予定でした。けど、キャンセルしました。これは、僕の体調のせいでは無く、観に行く予定だったミスチルのドラマー鈴木英哉さんの体調不良で公演がキャンセルになったためです。福岡行きは楽しみだったのですが、残念です。

 

でも、イチバン残念で悔しい思いをしているのはミスチルと、鈴木英哉さん本人でしょう。年明け一発目の公演。仕込んでいたネタやMCも多かった筈。食べ物もお酒も美味しい福岡の地で、新年最初のライブをぶちかまし、最初の打ち上げをする。描いていた青写真が打ち砕かれた訳ですから。

 

まあ、それもこれも人間がやっているからで、悪いときもあれば良いときもあると思う。だから次、また楽しめればいいや。

 

 

自分の話をすると、今朝みたいな状態で新幹線には多分乗れなかったなあ・・・乗っても風邪ひいたり、具合悪くなって、楽しめなかったかも知れない。正直、体調が良くなかったのです。こういうのは体調の巡り合わせですね。だから、僕も今日は静養。静かに、休みます。

 

 

あ、そうそう。ヴードゥー・ダック・スターズの新年会が昨日開催されたとお伝えしましたが、今年は昨年以上にガンガンやります。個人的には「メリハリ」をテーマに1年やりたいと思っています。休みもメリハリのうちっていうことで(笑)

 

最後に、3が日最終日の巣鴨地蔵通りの様子をご紹介。

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相変わらずのにぎわい。この街に住んで今年で8年目。8回目のお正月。

良い街です。


「ショー」

昨日に引き続き、tomovskyライブから。笑いと興奮の宴から一夜明け、あれがなんだったのかを考えている。

あれは所謂「ミュージシャンのライブ」という性質のものとは異なる、別次元の「ショー」だった。いまはそんな気がしている。

ミュージシャンのライブは、これは自分たちもそうであるように、もっと音楽が中心。お客さんとの感情のやり取りは音楽にもっと軸足が置かれ、音楽の中で興奮や熱狂、哀しみ、愛しさなどが表現される。それはMr.Childrenみたいな巨大な存在であろうと、我々も変わらない。聞いて欲しいことは全て音楽に込めている。

しかし、昨日のtomovskyのライブは、俺が今まで観て来たミュージシャンのライブとは違うものだった。音楽も含む、全ての表現でお客さんとコミュニケーションを図る。音楽だけではなく、喋りや共演者とのやり取りまで全てがtomovskyのライブを構築する要素で、それが実に精緻に、かつエンターテイメントとして巧妙につくられている。思い付きであれは絶対にできない。笑いも、歌も、サンタも、繰り広げられる全てが、最高の時間を創り出すためにtomovskyが組み立てた「ショー」。

本当に、見事としか言えない。
少なくとも、こういう切り口でライブに挑み、成功させている人を、俺はこれまで余り知らない。(フレディ・マーキュリーやオジー・オズボーンは俺の中ではそれに当たる)

自分のライブ感を大きく揺さぶるような一夜だった。

俺たちはバンドだから、相変わらず音で勝負する。でも、お客さんとの気持ちの通わせ方として、舞台の上でできることは、たくさんある。

五感を満たすようなライブ。
そんなことが、いつか出来たら。
思いも新たなライブ納めだった。

つけたし。
四の五の書いたけど、改めて本当にすごい人だと思っている。
そんな人とハイタッチ(しかも両手ハイタッチ)するとは・・・これは、たぶん一生忘れない(笑)
すごい夜でした!


ポップスの化け物

演奏するだけはなく、人が演奏しているのを観るのも好きなので。良くライブに行く。

今日はその中でも、最も印象深かったもののお話。

 

今から1年3ヶ月前、仙台で観たMr.Children(ミスチル)のライブ。

あの震災後、初めての東北上陸ライブだったと記憶している。

 

元々、ミスチルにはそれほど興味があったわけではない。

20代の頃はむしろ嫌いだった。「チャラチャラしやがって」「テクがねえ」「毒がねえ」という感じの評価。

頑にHR/HMなんかを信仰していた俺らしい、極めて偏狭な評価だと、今の俺は思う。

 

 

まあそれがああなってこーなって、妙な縁でライブなんかを観に行かせてもらえるようになったので、これまでも数回ツアーなどに参戦しているけど、自分の中では「親しみポップロック」っていう印象で、産業としての最大公約数を満たすために、口当たりの良い音楽を提供しているバンドかな?っていう意地悪な見方は拭えなかった。

好きな曲やカッコいい曲、ベースの上手さ。全てをわきまえて、ポジティブな印象の方が強い状況になっても、どっかでそんな気持ちを持っていた。バンド?って感じ。

 

そんな俺の薄っぺらいミスチル観を完膚なきまでに破壊し尽くしたのが、あの仙台での出来事だった。

 

震災後、初の東北での公演。しかもツアーファイナルの2Days。

やる側として、これ以上気合いの入る状況はないだろう。その「気合い」を叩き付けられたといってもいい。

耳障りの良いメロディやキャッチーな言葉の「重み」が全く違う。一音一音の破壊力がそれまで聴いた事のない、もの凄い演奏。歌。

それが延々続く。それも、丁寧なメリハリをつけながら。言葉で表現するにはどうしようも無いような時間だった。

当然、終わった後は抜け殻。灰みたいな状態で、ぼーっと花火を見ていた。

 

 

ポップな音楽でシーンの頂点に登り詰めたバンドの本気を見せつけられた。

その姿は間違いなく「化け物」だった。

俺の中の、偏狭なミスチル像は、完全破壊された。

 

今は、やっぱり凄い人たちなんだなあって思う。あんなもの見せつけられてしまったからにはね。

もうリスペクトする他は無い。アイ・サレンダー(完全降伏)。

 

 

同時に、気合いと想いで、人は化け物にだってなれるんだってことも分かった。

でもそれは、日々の鍛錬と工夫っていうのが前提条件だけど、バンドの高みっていうのはある種ああいったものかも知れない。

 

一生忘れる事はない。

 

音楽を通じてそういう体験を生じせしめるって、やっぱりトンでもない事だよ。