さくら色の独白
投稿日: 2015/03/24 カテゴリー: ベース神子のつぶやき。 | Tags: さくら, さくら学院, ヴードゥー・ダック・スターズ, 父兄, 父兄化, 石井裕介, 神子竜彦, 上村洋平 コメントする2014年の夏前にBABYMETALにハマり、2015年の1月10日に初めてライブに足を運んだことは以前記したが、今回はBABYMETALにハマる動きと並行して繰り広げられていた、「もうひとつの物語」について。
話は、2014年の10月頃からはじまる。
その頃、既にBABYMETALは大好きで、彼女らの「音楽的なルーツ」である各種メタルについての知識を増やす動きをしていた。だが、その「存在」のルーツたる「さくら学院」については、「ハマることは無いし、その予定も無い」などと公言し、「聞きもしない」状態だった。確かに、好きなミュージシャンのルーツを遡る動きはリスナーとして当然の姿勢(アティチュード)としていたし、BABYMETALの「音楽的なルーツ」であるメタルについてはそれを行っていたが、「存在」のルーツの方に遡るのは躊躇われたからだ。
「さくら学院」は「アイドル」である。
僕の嗜好してきた音楽の中には「アイドル」は無い。それどころか、人生におけるある時期には「嫌悪」すらしていた。「歌も大して美味くない。ヴィジュアルもピンとこない。甘々でキラキラな『偶像』。俺の人生に不必要な存在」というのが僕のアイドル認識。
一方、BABYMETALは「さくら学院」の派生グループで、SU-METAL(中元すず香さん)はさくら学院の「卒業生」、YUIMETAL(水野由結さん)とMOAMETAL(菊地最愛さん)は「現役」。僕が最も好むミュージシャンは、アイドルでもあるという「事実」。
正直、葛藤はあった。だが、アイドルとしての「作品」をしっかり評価しないのに、理解した気になるのも、アイドルだからダメだと決めつけるのも、自分の中では「卑怯」と思えた。意を決して、比較的入手しやすい状況にあったアルバムを「とりあえず」購入したのだった。
「さくら学院2013年度~絆~」。既にSU-METAL(中元すず香さん)卒業後の作品。なるべく中立的な気持ちで聴きたいと考えた結果のセレクトでもある。(本当に面倒な男だと自分でも思わなくは無いが、今日的に見ればこれは良い選択だったような気がしている。)
僕がアイドルが苦手としていた理由のひとつに、「ユニゾン」が多すぎるということも実はある。これは歌唱力不足でソロでは歌えない弱点を数で補っていると僕は解釈していたし、実際ソロで歌うと「・・・」という人の歌も何度か聞いた経験がある。
ところが、「さくら学院」は少し違った。
確かにユニゾンも多いが、同じくらい各メンバーのソロも多い。しかも、安定度が高い。むしろ上手いくらいの子もいる。実に、個性豊か。(個人的には堀内まり菜さん、杉崎寧々さん、佐藤日向さん、田口華さん、菊地最愛さんはずば抜けて上手い印象をもった)。
ユニゾン〜ソロ回し〜ユニゾンという流れが、実に上手く機能している。
そして楽曲の質が高い。HR/HMっぽいものもあれば、クールで洗練された曲、昔でいうところの渋谷系に属するような曲、クリエイターの遊び心や野心が詰まった楽曲だらけ。(特に「部活」の曲は秀逸)。その全てを、彼女らは懸命に表現し、歌っている。最早ネガティブな思いは消え去っていた。
そして「止め」を刺したのはこの動画だった。
2012年度の「卒業式」の模様。この時は中元すず香さんがグループを卒業した。
さくら学院は、中学校卒業と同時にグループも卒業という、恐ろしい掟がある。「成長期限定」。それが彼女らの「決まり」。はじめから終わりがある。どんなに人気がある子でも、グループにポジティブな子でも、「別れ」が必ずある。この動画は、中元すず香さんの、文字通りさくら学院として舞台に立つ最後のもの。感極まって泣きだしそうなのを懸命に振り払うように、必死に歌って、踊っている。他の子も同様。(号泣している子もいるが)
この姿を見て、最早どうにもならなくなった。「そこにかける想い」に撃ち抜かれたような気がした。
それからというもの、you tubeなどで動画を漁るなど、様々な情報収集を重ねた。所謂「推し」という子も出来た。LoGIRL(さくら学院が生番組を持っている)も可能な限り見た。MJも見て泣いた。CDやグッズも増えた。
時々、「俺、随分変わったなあ」と思うこともある。「アイドル、嫌いじゃなかったのかな」という声なき声が聞こえることもある。しかし、既に終わりが見えていて、その時まで一生懸命歌って踊って輝いてみんなを楽しませようとする「気持ち」を、応援し、見続けたいという欲求が、過去の事実は事実としても、既に何物にも代えがたいような気がしている。
今となっては、何故あれほど躊躇したのか、自分でもよくわからないくらいだ。
そして、2015年3月7日。
僕は、これまでに無い面映ゆい思いで桜木町の駅に降り立った。ついに「生の彼女たち」に会う日が来たのだ。さくら学院「公開授業」(1限目)。2014年の10月に、非常に「可愛くない」ことをしゃあしゃあと言っていた僕は、ついにここまで来てしまった。
「その日」のことは、後日書くことにする。
好きだぜ、この曲②〜 BUDDY HOLLY「Peggy Sue」by 石井祐介
投稿日: 2014/11/22 カテゴリー: ギター石井祐介です。, 好きな曲 | Tags: ヴードゥー・ダック・スターズ, buddy holly, 石井祐介, 上村洋平 コメントする
15年前に初めて聴いた時の衝撃は
今も全く変わらない。
大好きです。
2014
投稿日: 2014/01/05 カテゴリー: ベース神子のつぶやき。 | Tags: アルコール依存症, オルタナティブ, ザ・, スリーピース, ロックンロール, ヴードゥ, ヴードゥ・ダック・スターズ, ヴードゥー・ダック・スターズ, 田園調布, 石井裕介, 神子竜彦, 電線, 寝正月, 泥酔, 上村洋平 コメントするども。皆様、こんばんは。ヴードゥー・ダック・スターズのベース弾きです。皆様、どんな体勢で正月をお過ごしでしたか?僕は「旅する日々」から数えてこんな日々を過ごしました。
12/27 仕事納め→発熱と悪寒のため病人に擬態する。
12/28 素敵なお客様あり。薄めのお湯割りで失礼なく応対するが、21時過ぎに昨夜の悪寒が帰宅したため、一日を終えてしまう。
12/29 ラーメン食って本を買って寝る。
12/30 夜、 大学時代の素敵な先輩方と忘年会。楽しかった!が、独りになった瞬間悪寒に取り付かれ、一日を終える。
12/31 遅まきながら年末の準備。夜はジルベスターコンサートを観て感動する。
1/1 初詣の後、埼玉県北本市に帰省。このあたりから体調うなぎ上り。
1/2 昼は箱根駅伝(往路)をテレビで観る。母校の勇戦ぶりに熱が上がる。夜は楽しい後輩たちと大騒ぎ。
1/3 昼は箱根駅伝(復路)。母校の潔い逆転負けに脱力。以降、記憶喪失。
1/4 あけおめセッション
1/5 ふらつく
休みに入る前は労働に時間を費やさざるを得なくて、練習や自分の時間が奪われていた。あり得ないくらいフラストレーションが溜まったけど、多少は借りを返せたか。特に12/29にまとめ買いした本やクラシックを多少は堪能する機会を確保できたことは有意義だった。
中で印象的だった本。
・詩を読む人のために (三好達治著、岩波文庫刊)
詩人の三好達治さんが詩をはじめて読む人向けに書いた本。詩人が様々な詩人の作品を例に挙げて読み解き方とかをわかりやすく伝える、というアプローチも面白いし、内容も本当にわかりやすかった。多分ここから色々広がって行く。そんな幸せな手応えを得られた一冊でした。
・心病める人たち―開かれた精神医療へ (石川信義著、岩波新書刊)
ちょっと昔の本。こっち方面への問題意識もあるもので・・・。精神科医自身が綴る失望と戦いの体験と、日本の精神医療の「構造的な問題」を告発する問題作。読み進むにつれ、僕の気持ちがダークサイドに落ちて行く音が聴こえたが、その「感覚」こそ真実に対する理解の手がかり、と少し時間を経て思う。作者がこの本に込めた思いには、真摯に向き合えたかな?ざっくばらんであっけらかんとした著者の「語り口」には救われる想いがした。
他には中原中也の詩集とか、論語とか。選は今まで自分が触れて来た音楽や文芸作品、或は社会そのものについて、もっと深いところで理解したいという至極単純な欲求に基づいている。従って作品に取り留めはないが、この知識の海にしばし惑溺したいというのが目下の純粋な欲望。知識の苗床から咲く花の名前よりも、土壌を豊かにすることに関心がある。そんなところでしょうか。
というわけで、2014年はひとまずスタートしました。ヴードゥー・ダック・スターズは、今はメンバーがそれぞれの局地戦のただ中にある状況ですが、それをしっかり片付けて、一人一人がさらに強くなって戻る予定です。さらにドデカクてぶっとい音を出せるようになるので、その姿を心待ちにしていてください。
今年も、よろしく!!!!!
風が北から
投稿日: 2013/12/29 カテゴリー: ベース神子のつぶやき。 | Tags: アルコール依存症, ビール, ライブハウス, ロックンロール, ヴードゥ・ダック・スターズ, ヴードゥー・ダック・スターズ, 石井祐介, 石井裕介, 神子竜彦, 落ちない, Mr.Children, SOUND CREEK Doppo, 上村洋平 コメントする猛烈な寒波が東京に吹き付ける中、とりあえず年末までたどり着いた。言うなれば這々の体。27日未明から発熱し、今日やっと完調に近づいたので、休暇戦線に遅まきながら参陣した。
行動的な友人や後輩は気づいたら皆旅に出ていた。従って今年のこの休暇はやや別の趣向で過ごす予定。
というわけで本日は手始めに、留めていた欲求を開放するため、久々町に繰り出した。
朝、巣鴨で有名なラーメン屋さん「Japanese Soba Noodles 蔦」へ。
重層的な醤油と出汁(豚足、アサリ、野菜、魚)、小麦の香り漂う歯ごたえある麺・・・久しぶりに美味しい醤油ラーメンと出会った。満足。
さて、食欲の次に満たす欲求として僕が選んだのは知的欲求。巣鴨、大塚の書店を回り、興味があった本、初見で興味が湧いた本など10冊近く購入。テーマは「ロングセラー」。ということで、音楽で言うところのクラシックやビートルズとも言うべき作品を中心にセレクト。中には近代精神病院の歩みとか、ハリーポッターとかもあるけど、それは欲求の織りなすユーモア。
そして、酒。
「あさ開特別純米 南部流きもと造り」。今年最も印象に残った、岩手のお酒。
役者は揃った。
さあ、休暇だ!
旅する日々
投稿日: 2013/12/22 カテゴリー: ベース神子のつぶやき。 | Tags: アルコール依存症, イベント, オルタナティブ, スリーピース, セッション, パンクロック, ビール, ライブハウス, ロックバンド, 石井祐介, 石井裕介, 神子竜彦, SOUND CREEK Doppo, 大阪, 岡山, 札幌, 泥酔, 上村洋平, 京都, 伊丹 1件のコメント今年の12月は旅が多い。
12月3日の豊橋を皮切りに、札幌・大阪・岡山など。先週も火曜日の京都をスタートに伊丹・岡山・明石・大阪と回って土曜日に帰宅。
旅といっても、所謂お仕事の旅。時間的な制約や、東京の積み残しの対応など、結構痺れる場面が多いから、疲労感やストレスは正直ある。昨日の夜帰宅して今朝まで12時間眠ったのは多分その証左。
有意義な点ももちろんある。色んな町に行って、色々な人と話をして、考えやアイデアを理解して・・・これらの経験は自分を磨いてくれるものだと思っている。
そして、今いる(時間・空間両面の意味が混在した概念としての)「場所」についての感覚が新鮮になるということ。これはしばらく今いる「場所」から遠ざかってみないと感じられない。人間は自分の生活に慣れ、それが「当たり前」という感覚を覚えたときに飽きはじめる。はっきりいって贅沢病。そしてそれは自分にも明確に存在する。
今いる「場所」は本当に素晴らしくて、心地いいものだということを旅は常に再確認させてくれる。日常に瑞々しさが蘇る。言い尽くされた結論だからこそ、説得力を持つ感覚だと実感する。
まだ少しこの旅は続くけど、日常への帰還を何度も何度も味わいながら完走したいと思う。
そういえば12月はヴードゥー・ダック・スターズが産まれた月。今年で2歳になる。今の自分も含め、メンバー各々が人生の修行(?)を経て、もっともっと強く激しいバンドになって、必ず帰還する。その日まで、少し待っててください!
スタジオこぼれ話。
投稿日: 2013/09/23 カテゴリー: ベース神子のつぶやき。 | Tags: ブードゥー, ブードゥー・ダック・スターズ, 石井祐介, 神子竜彦, 蒲田, 巣鴨, 沼部, 上村洋平 コメントする今日は上村が少し送れたから、僕と祐介でドラムセット組んでみたのだが・・・
どこか、おかしい。
フロアタムの位置ってこんなだっけ?
クラッシュの場所もここでいいんだろうか?
自分のパート以外のことって以外と知らないってことに改めて気づきました。
もっと良い音を出すには、案外こういうことも大事なのでは?っていう問題意識が少し浮かびました。
互いの音や楽器の特性を理解することは、自分のプレイにもプラスになると思うしね。
他者のことを想像し、理解するということ、もっと意識したいと思います。
(尚、ドラムセットは上村がサッと元通りにしてくれました。)